今日は異端の六芒星たちとのショッピングモール遠征当日だった。
あれから一ヶ月が経ち、六人と過ごすのが日常となっていた。この奇妙な縁が形を成しつつあるのを感じながら、俺は集合場所へ向かった。
集合時間は十二時。集合場所には十分前に到着したが、既に全員が揃っていた。俺が遅かったのか、それとも彼らが早かったのか。すぐさま行動を開始したので、その問いの答えを得ることはなかった。
まずはフードコートへ向かった。ゴールデンウィークの混沌が満ちたこの場所は、まるで人の業が渦巻く地獄のようだった。それでも俺たちはなんとか席を確保し、食事を始めた。着々と予定を決めていく異端の六芒星たち。しかし、俺にとっては先週も訪れた場所なため、特別な期待感はない。
予定をひと通りこなし、先週行かなかったゲームセンターにたどり着いた。輝くネオン、鳴り響く電子音、それらが織りなす空間はまさに”光の闘技場(ライトニング・コロッセオ)”。
煌めく光の中、みんなでクレーンゲームに挑むも、生まれたての子鹿よりも弱そうなアームに儚い希望を打ち砕かれた。戦果はゼロ。
敗北もまた一興だ。
次に向かったのは、”幻影記録装置(プリントシール機)”。俗に言う、プリクラというやつだ。
撮影が始まると、
機械仕掛けの案内人が、俺に「動け」、「笑え」などと命じてくる。生意気な挑戦を受けて立ったが、写し絵に刻まれた俺の姿は、ぎこちなさが滲み出ていた。ぎこちない自分と、自然な笑顔の異端の六芒星たち。その対比が妙に目に焼き付く。俺の闇が疼きはじめた。
渡された俺たち六人の姿が刻まれているプリクラ。
それは、今日この日、この場所に六人がいたという一つの証。
「仲間」としての証なのか、「同行者」としての記録なのかは分からない。
そこに映る彼らとの距離を考えずにはいられなかった。
自分が遠いと感じていても、他者から見れば近い場合もある。
異端の六芒星たちとの関係がそうだった。
今日、こうして遊びに誘われたのは、俺が彼らにとって近い存在になりつつあるからなのだろう。
俺の高校生活はまだ始まったばかり。焦る必要はない。ゆっくり近づいていくとしよう。