休憩所

深淵教典

9月27日の文化祭。

俺たちのクラスは「休憩所」をすることになった。

学校生活に疲れた者たちに安息の場を提供する……建前はそうだ。
実際は、最低限の労力でやり過ごすための選択。
机と椅子を並べるだけで完結する怠惰の産物。

何か提案すれば、その瞬間に責任者として鎖に繋がれる。
そんな空気が支配するこの場で、余計なことを口にするのは愚策だった。
俺もその鎖に囚われるつもりはない。

「休憩所(ベルフェゴール・ルーム)」

これでよかったのか。

いや、これがこのクラスの”答え”なのだろう。

文化祭の話し合いが終わり、体育祭の参加種目決めへ。

俺は大縄跳び参加することとなった。

縄に絡め取られ、混沌を招く厄災とならぬよう、慎重に動くとしよう。

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