深淵教典

氷穿ひょうせん「氷晶ひょうしょうより削けずり出だされた鏃やじり。　敵てきを貫つらぬき、凍こおらせよ、『氷穿ひょうせん』」効果：氷で構成された鋭利な矢が放たれ、命中した対象はその箇所から瞬時に凍結し、動きを鈍らせる。連続命中で完全凍結も可能。...

穏雷おんらい「脈みゃくをなぞるは微びなる雷いかづち、刃やいばにあらず、慈雨じうのごとく。　硬かたき筋きんをほどき、疲弊ひへいせし骨ほねを潤うるおす流ながれと成なれ、『穏雷おんらい』」効果：術者の手から穏やかな電気を流し、対象の筋肉を優しくほ...

雷霊魚らいれいぎょ「闇やみより黒くろき鱗うろこ、深ふかき水底みなそこに這はい出でる孤影こえいよ。　その身みに雷いかづちを宿やどし、水脈すいみゃくを駆かけ抜ぬけん。　泡沫うたかたを喰くらい、沈黙ちんもくをもたらせ、『雷霊魚らいれいぎょ』」効果...

雷咎縛らいがばく「四肢ししを伝つたうは鈍にぶき雷いかづち。　動うごく意思いしを封ふうじ、流ながれを止とめよ、『雷咎縛らいがばく』」効果：術者の掌から電撃を送り込み、対象の筋肉と神経を一時的に麻痺させる。雷神らいじん「古いにしえの空そらに封ふ...

翠連環すいれんかん「空そらより降ふり注そそぐ陽光ようこうよ、大地だいちの鼓動こどうと共鳴きょうめいし、眠ねむりし緑みどりを目覚めざめさせよ。　時ときを代償だいしょうとし、未いまだ芽吹めぶかぬ今いまを越こえ、咲さきき狂くるえ、『翠連環すいれん...

地咢獣ちがくじゅう「屍しかばねを積つみし地ちの底そこ、蹄ひづめも爪つめも朽くち咢あぎとのみが這はいずる無明むみょうの獣けもの　彼かの者ものの意志いしよ、大地だいちを器うつわとして甦よみがえる　この声こえに応こたえ、千せんの岩いわを喰くらいし...

崩嶽ほうがく「地輪ちりんよ、古いにしえの律りつに従したがい、万象ばんしょうの穿うがて。　地ちの檻おりを解とき放はなち、隆起りゅうきせよ、『崩嶽ほうがく』」効果：術者の足元から地面に魔力が流れ、大地が一気にせり上がる。緑操華りょくそうか「揺ゆ...

水漣駆すいれんく「水面みなもに揺ゆるるは偽いつわりの境界きょうかい。　力ちからを纏まといし足あし、深ふかき蒼あおを拒こばめ。　波紋はもんを鎮しずめよ、『水漣駆すいれんく』」効果：水面に一時的な“力場”を形成する。術者はその上を地面と同様に踏...

蛙渦召あかしょう「泥どろに沈しずむ瞼まぶたが開ひらき、清水せいすいは濁にごりゆく。　彼かの者ものの舞まいは渦うずを呼よび、禍わざわいとならん。　濘ぬかるみより這はい出で、濁世じょくせを泳およげ、『蛙渦召あかしょう』効果：渦潮を発生させる蛙を...

波潮禍はちょうか「潮うしおは語かたらず全すべてを抱いだき、波なみは無むへと導みちびかん。遥はるかなる深海しんかいの記憶きおく、千禍せんかとなり目覚めざめよ水みずは牙きばとなり、渚なぎさを越こえ、祈いのりも抗あらがいも泡あわとなる。凪なぎの記...