世界がクリスマスの色に染まりゆく。
12月も中旬ともなれば、街はクリスマスの装飾をした店であふれかえっていた。
いつもならば、先輩たちにクリスマスプレゼントの相談を持ちかけるだろう。そして、その流れで自然と美術部の宴が開催されるのが常だった。
だが、今回は違う。俺はあえて相談しなかった。
ガーディアン先輩には、自らの意志で扉を開いてもらいたい。
いつまでも俺の導きを頼っていては、やがて訪れる戦場で立つことすらままならぬだろう。
これは先輩にとっての試練…いや、成長の機会だ。
勇気を振り絞り、己の力で道を切り拓いてほしい。
俺はただ、影より見守ると決めた。
健闘を祈る。
